公開講演会「映画人との対話 VOL.2 ~映画監督?黒沢清氏を迎えて~」
INFORMATION
本年6月10日にフランスの芸術文化勲章オフィシエを受賞(日本人では過去に北野武、坂本龍一、草間彌生らが受賞)した本学社会学部出身の映画監督?黒沢清氏をお招きし、講演と作品上映会を開催する。氏は監督デビュー40周年となる昨2023年、1年間で3本の監督を務められた。短編映画『Chime』は今年2月ベルリン国際映画祭にて正式上映され、オール?フランス?ロケによる日仏合作映画『蛇の道』が現在全国公開中である。公開直後の同作を中心に、8月2日よりミニシアター系で公開となる『Chime』および、今秋全国東宝系での公開が控える『Cloud クラウド』。また配信ドラマやMVなども含めた近年の新たな試みについてお伺いする。
講師
映画監督、元東京芸術大学映像研究科教授
黒沢 清 氏
1955年生まれ。本学社会学部卒業後、助監督を経て1983年『神田川淫乱戦争』にて監督デビュー。1997年東京国際映画祭のコンペティション部門に『CURE』が選出され、役所広司が最優秀男優賞を受賞。その後同作は世界各国の映画祭に招待され、大きな話題を呼ぶ。以後、ベルリン、カンヌ、ベネチアなど世界三大映画祭をはじめ、新作が完成する度に様々な国際映画祭に招かれる。パリのシネマテークをはじめ、国内外で特集上映やレトロスペクティヴが行われている。2020年『スパイの妻』において、日本の映画人として、北野武監督の『座頭市』以来、17年ぶりにベネチア国際映画祭で銀獅子(監督賞)受賞。NHKのクローズアップ現代が特別番組を組むなど、注目を浴びたことも記憶に新しい。2024年6月10日フランスの芸術文化勲章オフィシエを授与された。
司会、進行
本学現代心理学部映像身体学科教授
篠崎 誠
詳細情報
名称
内容
かつて本学の一般教育科目(現在の全カリに相当)で蓮實重彦氏が教鞭をとった「映画表現論」は、黒沢氏を筆頭に、周防正行氏、万田邦敏、塩田明彦氏、小中和哉氏、青山真治氏はじめ、後に錚々たる映画監督たちを輩出した授業であった。ここで黒沢氏が学んだことについて語っていただく。また現役の映画監督として活躍するのと同時に、映画美学校、東京藝大で黒沢氏が教える立場になってどのような授業を行ってきたのか具体的にお伺いする。
14:50~15:50 特別参考作品上映
16:00~17:20 第二部 最新作『蛇の道』を巡って
『ダゲレオタイプの女』に続いてオール?フランス?ロケを敢行した『蛇の道』の成り立ち、フランス人スタッフ、キャストとのコミュニケーションの問題など具体的なシーンに即したお話をお聞きする。参加者は事前に現在公開中の同作を見ておくことが望ましい。